フェニックスリゾートの株式を米フォートレスに売却
- 2024.05.16 お知らせニュース
セガサミーホールディングス、令和6年5月31日に株式譲渡へ
グループ入り後2期連続黒字、株式2割取得し支援と
セガサミーホールディングス㈱は令和6年5月10日に、フェニックスリゾート㈱の株式を、アメリカの投資運用会社であるFortress Investment Group LLCの関係会社である夕顔合同会社へ令和6年5月31日に譲渡し、特別利益約85億円を25年3月期に計上する見込みと発表した。
株式譲渡および特別利益計上の理由として、同社は2012年に当時参入を目指していた統合型リゾート施設の開発・運営に活かすため大規模施設の運営ノウハウの獲得を目的にフェニックスを完全子会社化し、企業価値の向上に取り組んできた結果、23年3月期から2期連続で同社グループに参画して以降最大の売上高更新および営業利益黒字化を達成した。同社としては、フェニックスの更なる企業価値向上に向けた様々な施策を検討してきた中で、ホテル・リゾート事業において豊富な経験、知識を有するFortressを戦略的パートナーとして迎えることがフェニックスの企業価値最大化のために最善であると判断したという。
Fortressは、2011年以降、日本国内で176棟、2万7457室のホテルを取得し、2021年はかんぽの宿、2022年は熱海の老舗ホテルのホテルニューアカオなどの経営にも参画。またホテル事業の中心であるマイステズ・ホテル・マネジメントは、多数のホテル、レジャー施設の事業改革を成功に導いた実績があると紹介している。
本件の実行により、フィニックスの運営において、マイステイズと連携するとともに、建物・施設毎に必要な戦略的改装プランを策定し、稼働率の改善、ターゲット層の拡大を目指す。またFortressの支援の下、地域企業・住民と協働して「シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート」や「フェニックスカントリークラブ」ブランドの有するポテンシャルを最大限発揮させることでフェニックス全体の企業価値向上を実現させるという。
なお同社はFortressに対して、所有するフェニックスの普通株式の全てを譲渡し、フェニックスは同社の特分法非適用関連会社となる。そして全体株式譲渡後、フェニックスが新たに発行する種類株式を取得し、20%の議決権を保有する。株式譲渡価格および取得価額は非開示とした。
フェニックスリゾート㈱の24年3月期決算によると、売上高は115億63百万円で営業利益61百万円、総資産は114億16百万円、純資産37億53百万円だった。
セガサミーホールディングス㈱の2024年3月期決算は売上高2678億86百万円(20・1%)、当期純利益は330億55百万円(28・0%)。ゲーム等のエンタテイメントコンテンツ事業、パチスロ機の遊技機事業、リゾート事業があり、うちフェニックス・シーガイヤ・リゾートについては個人客は施設利用者数が想定をやや下回って推移したものの国際会議等の開催で団体客が想定以上に回復したものと発表している。
Fortressは、アメリカの投資運用会社で2017年12月にソフトバンクグループの子会社となった後も21年11月にゴルフ業界最大手アコーディア・ゴルフ、23年9月にそごう・西武を買収するなど日本での投資に積極的だ。
フェニックスカントリークラブ(宮崎県)・つばさゴルフHPへ⇒https://www.tsubasagolf.jp/course/course6255365865e6e/