富里ゴルフ倶楽部 2023年12月末で閉鎖
- 2022.11.16
成田空港の滑走路拡張計画でゴルフ場が計画用地に含まれて去就が注目されていた富里ゴルフ倶楽部(平成元年開場、18H、千葉県山武郡芝山町)は、今年8月に開いた会員総会で会員の大半の賛同を得られたことから、国の計画を受け入れて、ゴルフ場を売却することに決めた。2023年12月末でゴルフ場を閉鎖する予定だ。
経営の東京グリーン富里カレドニアン㈱(早川治良代表取締役)は今年7月に会員へ経過を報告しており〝成田空港の拡張、第3滑走路増設のため、富里ゴルフ倶楽部のコースが空港用地として買収されることになりました〟と正式に明らかにし、富里の収益や会員の財産を守るべく続けた交渉は6年以上に渉り、預託金を会員に返還しなければならないゴルフ場側の要求額に対して、「公共補償の基準」で算出された金額とは相当な差があったもののようやく目途が立ち、理事会、運営委員会に諮り審議する段になったと説明した。
また、コース撤去作業等を踏まえ、コース閉鎖は2023年12月頃の予定とし、会員権については払い込まれた金額の全額返還(入会金・名義変更料を除く)ができるよう努力していること。理事会、運営委員会の賛成を得られたら、会員にも通知の上で了承を賜り、富里の土地契約に進みたいと説明した。
富里GCの従業員は基本、カレドニアンに移動することとなり、コース課やキャディは慢性的な人不足であったため、サービス面の向上や従業員へも余裕が持たせられるという。
20年ほど前に預託金償還問題解決のため、富里とカレドニアンはゴルフ場用地には中間法人が根抵当権を設定して
中間法人制による間接株主会員制とした。いわば法的整理の倒産を回避し、会員の理解で預託金問題を解決したもの
だが、〝法人解散時に預託金返還〟の規約が、当時こんな形で履行されると予想した人はいなかっただろう。