能代カントリークラブ(秋田県)の秋北観光開発㈱、破産手続開始

  • 2024.04.11

 負債総額は約7.5憶円、令和5年12月に事業を停止

 民事再生や事業継承模索も進まず、管財人は言明せず

 能代カントリークラブを経営する秋北観光開発㈱が令和5年12月18日に事業を停止したが、令和6年3月5日付けで秋田地裁民事第2部から破産手続開始決定が出されたことが令和6年3月14日付で官報に掲載された。

 破産管財人には虻川高範弁護士が選任されている。財産状況報告集会・廃止意見聴取・計算報告の期日は令和6年7月9日午後2時となった。

 同社は、ゴルフ人口の減少や新型コロナウイルス禍で利用が低迷。令和5年7月の大雨被害や猛暑が追い打ちをかけ、資金繰りが悪化していたことから令和5年12月18日に事業を停止。同時、代理人弁護士を通じて複数の事業者と事業承継を模索している模様とも報じられていた。

 破産管財人によると、管財人の下でゴルフ場を営業する考えはなく、ゴルフ場を営業するとした場合は事業譲り受け先次第と説明しており、現段階では事業譲り受け先についての情報開示は行っていないとして、ゴルフ場の営業再開可能性についての言明はしていない。ゴルフ場は令和5年12月17日まで営業し、その後事業停止となっているが、民事再生での事業継承交渉はまとまらず、本来ゴルフシーズンが始まる3月中旬にも間に合わなかったことになる。

 いずれにしても、債権者には財産状況報告集会等の案内を出しており、その際には配当方針についての報告がされる模様だ。債権者数の詳細はわかっていない。