茨城ロイヤルカントリー倶楽部(茨城県)九州の丸善グループ傘下に

  • 2023.02.13

経営のロイヤル開発の株式売買、会員権利は従来通り

母体交代は昨年12月、2月1日付けで新代表者就任

 1991(平成3)年10月開場の茨城ロイヤルカントリー倶楽部は、昨年12月に経営母体が変更になったことがわかった。

 新母体会社は、九州の運輸会社グループである丸善グループ。丸善グループのHP(https://maruzen-group.jp/)にも昨年12月23日付けで、”丸善グループは2022年12月、観光事業としてロイヤル開発㈱を系列会社にしました”と報告した。同グループは2010年7月に八代GC(熊本県)を傘下にしたのを皮切りに熊本、宮崎、大分、福岡、鹿児島と2020年8月までに計9カ所のゴルフ場を取得、今回が10カ所目で東日本、関東でのゴルフ場経営は初進出となった。同グループは2021年に東京都千代田区に自社ビル取得を報告するなどしていた。

 同ゴルフ場は開発時に経営会社がとん挫したが、金融界などに影響力があった加藤正見グループが再建に乗り出し現名称、ロイヤル開発㈱でオープンした。だが、開場10周年を迎え、会員に”預託金据置期間の15年間延長”と”会員権分割”を提案するも、一部会員から返還訴訟をおこされるなどして2001年10月に民事再生法の適用を申請。同じ系列の㈱岐阜稲口ゴルフ倶楽部とともに翌年5月に認可決定を受けて、成立していた。

 ロイヤル開発㈱(小川晶子代表取締役)の再生計画は残留会員は「預託金を85%カット、残り15%の預託金の据置期間は平成24年までで、据置期間満了後は原則、前年決算の未処分利益の2分の1を返済」等となっており、別除権者への支払い協定や預託金返還請求権を保全する仕組みを設けるどしていた。

 なお、ロイヤル開発㈱は昨年12月に小川晶子氏から丸善グループの古賀大代表に代表者が交代、令和5年2月1日付けで丸善グループから今野博氏が新代表取締役に就任した。支配人は退職して空席になり、野口真副支配人が現場を任されている。

 同倶楽部によると、茨城ロイヤルCCは経営会社の株主交代であることから会員のプレー権利、扱いは現状のところ変わらないという。昨年夏に散水ポンプの故障でグリーンの芝が生育不良となったが、ポンプの修理等に取り組み、春には元通りのグリーン状態になるようメンテナンスに力を入れたいとしている。